【AWE2024】Snapdrgaonのエコシステムと現在は?NTTコノキューのグラス型デバイスやSONYの「SRH-S1」も登場!

2024年6月18日から20日にかけて開催された、世界最大規模のXRイベント「AWE USA 2024」。そこでは様々な企業が展示や発表を行なっていました。チップセットメーカーであるQualcommもまた、AWEで講演を行なっていました。本記事ではその内容をお届けします!

拡大を続けるSnapdrgaonのエコシステム

Qualcommが提供するSnapdragonシリーズはPCやスマートフォン、ヘッドセットをはじめとしたあらゆるデバイスで使用されています。XRデバイスに限っても15年以上の活動実績があり、80以上のデバイスに搭載されています。

その過程でエコシステムも形成しており、チップセットはもちろん、デバイスや、ソフトウェアも手がけています。

Metaが提供するHorizonOSや、300以上の企業が参加するSnapdragon Speaces

先日発表されたHorizonOSは、Meta QuestのOSをサードパーティ企業に提供し様々なデバイスを作りやすくする試みです。Metaが開発して広げてきたエコシステムを利用することで、コストを削減しつつ、より多くの人に製品やソフトウェアを届けることができます。

Snapdragon Speacesも規模が拡大しており、すでに300以上の会社が参画しています。GoogleやSamsungとも開発を続けていますが、Snapdragon SpeacesはGoogleの次期XRプラットフォームと互換性を持つようになると発表されました。

無線で接続する、NTTコノキューのグラス型デバイス

Snapdragon Speacesに参画する企業として、NTTコノキューのデバイスがお披露目されました。最大の特徴は、ワイヤレスに接続するデバイスだと言うこと。そのことにより一般的なARデバイスに比べ、装着が簡単になりました。重量はバッテリー込みで125gと非常に軽量です。

Snapdragon AR2 Gen1を搭載しており、解像度は片目あたりフルHDとなります。頭の回転だけでなく移動も検知できる6DoFで動作するほか、仮想モニターや言語の字幕翻訳、リモートによるサポートといった用途が想定されています。

SONYの業務用デバイス「SRH-S1」

続けて紹介されたのは、SONYの業務用デバイス「SRH-S1」です。昨年見た目とコンセプトが発表されていましたが、今回はより詳しい内容も。

本デバイスはフリップアップ式で視界の確保が容易になっています。チップセットにはSnapdragon XR2+ Gen2を使用しており、片目4Kの解像度をもち、4つのセンサーを使ったビデオパススルーが可能です。(XR2+ Gen2は、Meta Quest 3に搭載されているSnapdragon XR2 Gen 2のアップグレードモデルで、解像度や処理速度が高いチップセットです。)

工業用とのほか、エンタメ用途での使用も想定されており、3DCGアセット作成や映像の撮影前のシミュレーションなどが紹介されました。

まとめ

Snapdragon Spacesは提携企業も増やしており、着実に成長している様子が伺えます。その中でも今回は国内企業の発表も目立った回となりました。23年から継続して多くのデバイスが発表されており、XR業界の盛り上がりが感じられます。

動画はこちらからご覧いただけます。

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