最近メタバース関連サービスでは、アプリが不要でWebから参加することができるサービスが増えています。
例えばNTTの提供するDoorや、先日リニューアルした「池袋ミラーワールド」など。
これらのサービスは「Mozilla Hubs」をもとに各々でカスタマイズを行い、独自サービスとして運用しています。
Mozilla Hubsとは?
Mozilla Hubsとは、Firefoxで有名なMozilla社が開発したWebVRサービスです。
イメージとしてはGoogleMeetやZoomなどのオンライン会議のVR版で、PC、スマートフォン、VRヘッドセットを問わず、同じ空間でプレゼンテーションや会話ができることが特徴です。
あらかじめ用意されたテンプレートから選び、ルームを立てる(URLを発行する)ことで利用することができます。
気に入ったものがない場合は「Spoke」と呼ばれるwebエディターを使用することで独自のワールドを作成することができます。
独自サービスを展開する仕組み
Hubsはgithub上に公開されており、独自に変更を加えることができます。
また、Hubsのワールドを独自サービスとして公開したい場合、Hubs Cloudと呼ばれるサービスを利用することで、独自ドメインを取得可能です。
よって、多くのサービスはgithub上に公開されたソースを独自に改良し、HubsCloudを使用して独自サービスとして公開していると考えられます。
Hubsを用いたサービス一覧
DOOR
DOORはNTTの提供するXR空間プラットフォームです。Hubsを日本語に対応させ、機能拡張させた上でより使いやすくしたサービスです。
2020年11月と早い段階から提供開始しており、これまでに多くの展示会やイベントに使用されています。
池袋ミラーワールド
池袋ミラーワールドはテレビ東京によって提供されている、VR空間上で池袋を再現したミラーワールドです。
ワールド内で買い物ができたりワープ機能があったりと、訪問した人の体験を向上させるための多くの機能を備えています。
VIVE CONNECT
HTCが提供するエコシステム「VIVERSE」の一部として提供されているワールドです。NFTのウォレットと連携するのが特徴で、提供されているワールドの中にもNFTアートを鑑賞できるものもあります。
VR VENUE
VR VENUEは伊藤忠インタラクティブ株式会社の提供する、Hubsのワールドを制作するサービスです。
ヒアリング・制作・運用サポートまでワンストップで行っています。
まとめ
Mozilla Hubsは話題になることは少ないですが、様々なサービスの土台となっています。
気軽に利用できる反面、どうしても似たような画面や体験が生まれやすくなってしまうでしょう。
予算やサービスの対象者に応じてどの程度のカスタマイズを行っていくか、検討が必要になるでしょう。
Hubsを使用しないWebVRのサービスとしてはXR Worldなどがあります。
見比べることでそれぞれの特徴がより把握しやすくなるでしょう。