Web3(ブロックチェーン技術を活用した次世代の分散型インターネット)が盛り上がっています。
世界では300兆円以上の市場規模と言われ、政府も「経済財政運営と改革の基本方針2022」にWeb3の環境整備を盛り込んでいます。
そんな中、Niantic社がWeb3ゲーム開発のSpotX Gamesを2022年5月に買収発表しました。(買収金額は非公開かつリリースによると正式な買収は2022年2月時点の可能性があります)
ARのリーディングカンパニーであるNiantic社ですが、非常に積極的な企業買収を行っています。
こちらの記事でまとめている通り、2022年は既に半年で3社も買収しており、そのペースを加速させています。
Web3とは
SpotX Gamesの解説に移る前に、簡単にWeb3についてご紹介します。
Web3とは、ブロックチェーン技術を活用した次世代の分散型インターネットです。
従来のインターネットと異なり、ブロックチェーンを活用しユーザーが自らデータを共有・管理することで個人情報を不必要に企業が取得したり、独占されることを防ぐことができる為、「新しいインターネットの形」とされています。
代表的なサービスとして、NFTの生成や管理、購入やオークション出品可能なOpenSeaや歩くことで仮想通貨が貯まるSTEPNなどがあります。
SpotX Gamesについて
SpotX Gamesは2022年1月創業のWeb3に関するスタートアップです。
Miami Hack Weekというハッカソンイベントでスタートしたチームであり、特定の場所に隠されたNFTを見つける、というゲームを提供しています。
SpotX GameはMiami Hack DayでShrimp Gamesというゲームを発表し、アメリカの大規模イベントであるSWSX(サウス・バイ・サウスウエスト)でもSpot@SXSWというゲームを公開し大きな話題となりました。
Spot@SXSWは、簡単に言ってしまうとNFTの宝探しゲームのようなものでしょうか。
音楽、映画、テクノロジー、食品、地域の5つのカテゴリのスポットを探し、コインを集めてポイントを獲得し報酬と交換することができます。
実際にユーザーが取得したNFTの軌跡はこのように表示されます。
このゲーム開発にはNianticのメンバーも大きく関わったようで、8th WallのWeb技術も使用されています。
先日発表されたVPSの技術は使われていなかったようですが、VPSを組み合わせた高度な位置情報ベースのゲームとNFTはとても相性が良さそうです。
まとめ
Web3が盛り上がるを見せる中、「NianticはどうWeb3に取り組んでいくか」が注目され、あまり積極的ではないのではないか、という噂もありました。
そんな中、今回のSpotX Gamesの買収は、今後NianticがどうWeb3をARと組み合わせていくか、とても注目される発表ではないのでしょうか。
こちらの記事でも紹介しているuzumaki creativeはAR x NFTサービスですし、国内でも事例が少しずつ出始めていますし、AR x Web3のサービスは今後も増えていきそうです。