8th Wall、WebAR開発者向けのエコシステムを拡大させると発表

8th Wallは「8th Wallプラットフォーム」にて5月26日、新しい料金プラン、収益化ツール、配布機能を拡充させることを発表しました。
同社は、インターネット時代の次にくる技術として、Web3.0やAR、VRの技術からなるメタバースが登場するとしており、これらはWebアプリとしての接点が強くなっていると述べています。
また、開発者からWebベースで動作するAR、VRの需要が非常に高まっており、その要望に応えるために今回の機能を発表したとのことです。

料金プラン

既存のプランに新しく2プランを加えた、計4プランに変更するとのことです。

Starterプラン

月額$9.99で、Cloud Editorを使用してWebAR、WebVRを作成できるプランです。公開の際は8thwall.comにWebアプリを公開することになります。

Plusプラン

Starterプランの次に来るプランで、月額$49.00で使用できます。8thwall.comではなく直接Webアプリを公開できるようになるほか、カスタムドメインの使用や、ARの埋め込みなどが行えるとのことです。

これらを含めた全体の料金表はこちらになります。

引用元:https://www.8thwall.com/pricing

収益化

 アプリの製作者は、8th Wall Paymentsという決済システムを使用することができます。
この機能はAPIとして配布され、プロジェクトに組み込むことでユーザーにバーチャルコンサートやイベントなどの有料コンテンツへ一定期間、参加するための決済を提供することができます。
また、開発者もこの機能を通して支払いを受けることができるとのことです。

引用元:https://www.8thwall.com/blog/post/74514428274/expanding-the-webar-developer-ecosystem-1

コンテンツの配布

8th WallはWebAR・WebVRを作成することができますが、Webは制限がない代わりに、何もないところからユーザーにコンテンツを発見してもらうのは非常に困難です。
8th Wallでは以前から8th.ioショートリンクや、既存のWebサイトにWebARを埋め込む機能などの機能を配布していました。

今回はそれに加え、作成したコンテンツを8thwall.comで公開する機能が提供されるとのことです。8thwall.comには既に、さまざまなWebARコンテンツが公開されており、8th Wallのパートナーなどによって作成されたコンテンツが並んでいます。
この機能を拡充することで、コンテンツがより発見されやすくなるとのことです。

さらに、開発者は8thwall.com上でプロフィールページを持つことになります。
プロフィールを公開することで、作成したコンテンツがWebAR、WebVRのポートフォリオとなるため、世界中の企業やブランドから仕事を受ける可能性が高まっていくとしています。

まとめ

この発表の前日、Nianticは8th Wallでも使用できるVPS機能を発表し、話題になっていました。

https://webar-lab.palanar.com/news/niantic-lightship-summit-2022/

8th Wallは利用料金が比較的高額なことで知られていました。今回のように低価格なプランの追加、開発者支援の機能の拡充をさせていくことで、WebAR、WebVRの裾野を広げていこうという強い意志を感じました。
今後、WebAR、WebVRの活躍の場はますます広がっていくでしょう。