最近では寺社などの観光地においてARが活用されるケースが増えています。
それは寺社への参拝者数が減少し、課題となっているからです。
実際に全国寺社観光協会HPの設立趣旨において
現代社会では、神仏という存在は私たちの生活にとって遠いものになり、古くからの伝統も少しずつ消えかけています。
引用:https://jisya-kk.jp/about/meaning.html
日本の伝統や文化そのものと言える伝統寺社の多くは、地域の疲弊や参拝者の減少などにより、その存続が危ぶまれています。
と記載があります。
この課題の対策として、最近では一人でも多くの方に参拝してもらうために、TwitterやFacebookなどのSNSやAR・VRといったテクノロジーを活用する寺社も多いです。
世界遺産に登録されている寺社であっても、テクノロジーを活用し観光客を誘致する取り組みが行われています。
今回はARを活用した取り組みの一つ「AR鳥獣戯画」というアプリについてご紹介したいと思います。
AR鳥獣戯画
皆さんは「鳥獣戯画」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。絵を見たら分かる方もいらっしゃるかもしれません。
「鳥獣戯画」というのは古都京都の文化財の一つとして世界遺産リストに登録された高山寺が所蔵する1200年前に描かれた日本最古の漫画です。
2016年にスタジオジブリが「鳥獣戯画」をモチーフとした丸紅新電力のCMを制作していたため、見覚えがある方もいらっしゃるのではないのでしょうか。
カエルとウサギが印象的ですよね。
この日本最古の漫画がAR で体験できるというものが「AR鳥獣戯画」になります。
このアプリでは以下のことが体験できます。
1200年前に描かれた日本最古の漫画と云われ、現代の漫画のルーツとされる京都栂尾山高山寺の鳥獣戯画甲巻。そこに登場するウサギやカエルやサルたちに、そのままの姿で立体アニメーションを施した、世界初の高山寺公認のAR(拡張現実)アプリです。
引用:https://archojugiga.com/
本アプリでは特定の印刷物にかざすだけでARの3Dデータを特定してそれをカメラ映像に重ねて表示しますので、実際の風景の中で動いている立体キャラクターを楽しむことができます。
説明文を読んだだけでワクワクするので早速体験してみました。
AR鳥獣戯画を体験してみた
アプリを開くと説明欄が表示されました。
どうやらARマーカーのサンプル台紙が必要とのこと。
早速HPから印刷して壁に貼り付けました。
実際の鳥獣戯画甲巻に登場するウサギがARマーカーになっていました。
本来の絵巻の長さは幅30cm、長さ12mなので、一部を抜粋したものがARマーカーとなっています。
アプリカメラからARマーカーをかざすと…
3DのウサギがARで表示されました。
どの角度から見てもブレることなくARが安定していました。
日本最古の漫画からARでウサギが表示されるという衝撃。
ちなみにARマーカーを印刷物からARを体験するのではなく、PC画面に表示させたものにカメラをかざしてみました。
ARが表示されました。どうやら印刷しなくても体験することができるようです。
筆者の個人的意見としては、ARマーカーを印刷してから体験する方がワクワク感が倍増したので、一度印刷してから体験するのをおすすめします。
「AR鳥獣戯画」のダウンロード
App Storeからダウンロード
まとめ
今回は高山寺に所蔵されている日本最古の漫画「鳥獣戯画」をARで体験できるアプリ「AR鳥獣戯画」についてご紹介しました。
ARは現存するものをARマーカーとして設定し、最新のテクノロジーを活用して3Dを表示させるなどすることができるのです。その他にはARで解説や説明文などを表示させるという寺社もあります。このように使い方次第では理解促進のためのツールとしても役立ちます。導入を検討してみてはいかがでしょうか。
しかしARと聞くと、作成するのが難しい・コストがかかるなどをイメージされるかもしれません。最近では誰でも簡単にARが記載できるプラットフォームも登場しています。例えばpalanARはオンラインで簡単に没入型ARが作成できます。
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