2022年8月3日、AppLabにて新しいハンドトラッキングのデモアプリ「FirstHand」が登場しました。
こちらは「Interaction SDK」と呼ばれるハンドトラッキングやコントローラーによる操作を扱うSDKを使用して作られており、本作はソースコードも公開されています。
Interaction SDKとは?
Interaction SDKは、2022年2月に公開されたSDKです。ものを掴む、ボタンなどを押す、Raycast(レーザーポインタ)を出すといった標準的なアクションを実装できる他、サムズアップなどのハンドポーズに対応して処理を行うことができます。
他にも掴んだ時の手の開き方の調節や、ボタンを押した際に手が平面の奥に突き抜けないようにしたり、ボタンの押し込みの程度を調整したりすることも可能です。
実際に触ってみた
デモのためボリュームは多くありません。10分程度で全ての体験をすることができます。
ものをつかむ、ボタンを押すといった動作の他に、つまむ、スライドさせるといったアクションも行うことができます。
動作はスムーズで、コントローラーよりもハンドトラッキングの方が操作がしやすいと感じました。
ゲームの流れとしてはハンドグローブを作成して装着し、最後に簡単なゲームを楽しむものとなります。
装置を起動して、
グローブを作っていきます。この際に好きな色を組み合わせることも可能です。
作成の際にスライド式のメニューをさわり、グローブのどこから作成するかを選択していきます。
スライドするUIは時々見かけますが、トリガーやピンチインで何かを掴みながら移動するといった流れが多いと思います。
本作では実世界のタブレットやスマートフォンと同じように、UIで手を動かすだけでスライドが可能です。
全体を通して文章や音声による説明はありませんが、効果音や点滅によって直感的に次のアクションが誘導されています。
Questのデモではこういった誘導がどんどん洗練されているように思います。
また、「Oculus First Contact」に登場したロボットも部屋に飾られているなど、セルフオマージュのような表現も見られました。
まとめ
Questは新しく技術が発表される際にデモを公開することがあります。
例えばハンドトラッキングが実装された2020年には「Elixir」を公開していましたし、今年の6月にはMRのデモとして「The World Beyond」を公開しました。
どれもUIや演出に工夫がされており、アプリやゲームを作る際に参考にできるものばかりです。
特に本作はソースコードが公開されているため、自分で一からを作る必要がありません。開発に役立つことでしょう。