AR/VR技術の市場規模|将来性と今後の展望について解説。

近年注目度が増しているAR/VR技術。多くの企業がこの技術を取り入れ、効果的なプロモーションや業務効率化を実現しています。

ただ、こうした点を感覚や事例ではなく「数値」として確認したいと思われているのではないでしょうか?結論からお伝えすると、2030年時点でのAR/VR表示機器の世界市場は、16兆1,711億円に達する見込みと言われています。

この点をさらに深掘りするべく、本記事では以下の3点について詳細に解説していきます。

▼この記事で紹介する内容

  • AR/VRの市場規模はどのくらいか
  • 今後どれくらいの成長の期待ができるか
  • 将来的にAR/VR技術はどうなっていくか

また、これらを押さえておくことで社内での提案も通りやすくなると思います。ぜひ最後までお付き合いいただけると幸いです。

AR/VR技術について、まずは理解を深めたい!という方はこちらの記事もあわせてお読みください。
▼関連記事
AR(拡張現実)とは?VRとMR、XRとの違いを解説!

AR/VRの市場規模予測

AR/VR技術の市場規模と今後の予測について解説していきます。またここでは下記の2点に市場を分けて解説していきます。

  1. 日本国内
  2. 海外

日本国内での市場規模予測

まずは国内市場の数字を見てみましょう。2020年時点のデータですと、2030年時点でのAR/VR表示機器の世界市場は、16兆1,711億円(44.8倍)に達する見込みです。(2019年比)

引用元;『AR/VR関連市場の将来展望 2020』まとまる(2020/8/21発表 第20088号)

主に、スマートグラス、ヘッドマウントディスプレイが市場規模の拡大をけん引しています。拡大している市場は主に下記の二つに分けることができます。

  1. BtoC向けのスマートグラス市場
  2. BtoB向けのHMD(ヘッドマウントディスプレイ)

それでは続いて、上記の二つの市場動向についてそれぞれ解説していきます。

▼HMD(ヘッドマウントディスプレイ)とは?

Head Mounted Displayの略で、左右の目の視差を用いた立体映像によるVR(仮想現実)の表示装置の総称

BtoC向けARコンテンツ

BtoC向けコンテンツの国内市場予測は下記のとおりです。

2030年予測 5,165億円
2019年比 167%増

BtoC向けコンテンツは、ゲームコンテンツと、映像コンテンツ/映像配信を対象に予測された数字です。

ゲームコンテンツはVR専用ゲームの増加などから市場が拡大しています。HMDやスマートグラスなど、AR /VR表示機器の普及と性能向上が更なる市場拡大の後押しをしています。

また、映像コンテンツ/映像配信についてもHMDの普及に合わせて、市場拡大が進んでいます。VRで臨場感を体験できるライブ配信などで、AR/VR市場は拡大していくと見られます。

BtoB、BtoBtoCソリューション向けコンテンツ

BtoB向けのAR製品は、労働力不足を補うための作業効率化や、AR/VRなどによる研修やトレーニングにおいて活用され始めています。

2030年予測 8,380億円
2019年比 466%増

多くの場合、遠隔支援用に活用されることが多いです。スマートグラスを使用し、AR技術を用いることで遠隔で作業員等に指示を出すものが挙げられます。例えば、製造業において、本部が作業員に対して機械操作の指示を遠隔で出すような形で導入が進められています。

AR技術を活用することで、現場の対応人数や、出張など移動人数を減らすことができます。

BtoBtoC向けのサービスでは、アミューズメントや観光/旅行用途でのサービスが主流となっています。観光地でのスタンプラリーや、小売のプロモーションにおいて活用されています。多岐にわたる企業がAR /VR技術に注目しており、今後も市場拡大が期待されています。

▼参考リンク

米国の小売業界で普及する拡張現実(AR)の動向|JETRO
『AR/VR関連市場の将来展望 2020』まとまる(2020/8/21発表 第20088号)

海外での市場規模予測

それでは続いて海外での市場規模予測を見ていきましょう。AR/VR市場の規模は、2024年に424億8,000万米ドルと推定されています。さらに2029年までに2,483億8,000万米ドルに到達すると予測されており、予測期間(2024年〜2029年)中に42.36%のCAGR(年平均成長率)で成長していく予測です。

引用元:米国の小売業界で普及する拡張現実(AR)の動向

なお、米国におけるARの利用者は2024年までに1億人を突破し、2025年には1億1,030万人まで増加すると推計されています。利用者の人口に占める割合も、2020年の21.1%から、2025年に32.1%まで増加する見通しです。

▼参考リンク
米国の小売業界で普及する拡張現実(AR)の動向|JETRO

AR/VRの市場規模が伸びる要因

前項にてご紹介してきたように、AR/VR市場規模はここ5〜10年のスパンで大きく成長することが期待されています。では、その要因は一体どのようなものなのでしょうか。今回は考えられる4つの要因をご紹介していきます。

▼AR/VRの市場規模が伸びる後押しをする要因

  • 理由①|開発環境が整備されている
  • 理由②|ハードウェア端末の進化
  • 理由③|5Gの登場による実用性の向上
  • 理由④|コロナ以降の在宅傾向の加速

▼参照元
拡張現実市場規模とシェア分析 – 成長傾向と予測 (2024 – 2029) 

理由①|開発環境が整備されている

AR/VR技術の普及を加速させる大きな要因の一つとして、開発者向けツールの進化と普及があります。

現状、GoogleのARCoreやVuforiaなど、開発者向けのツールが多く登場しています。これにより、誰でも手軽にAR/VRの開発ができる環境が整い始めています。

さらに、UnityやUnreal Engineといったゲームエンジンは、ARやVRアプリケーションの進化を手軽にするための強力なツールとなっています。これらが充実し始めていることが、AR/VR市場規模の拡大を後押しすることは間違いないでしょう。

▼関連記事
ARの作り方とは?ARの種類や作成手順、使用するツールを簡単に解説

理由②|ハードウェア端末の進化

AR/VR体験の質は、ハードウェア端末に大きく依存しています。現在では下記のようなデバイスが誕生、開発されています。

分野 概要
VR分野 ・Meta社のOculus QuestなどのハイエンドVRヘッドセットが市場に登場

・高解像度のディスプレイを実現したインターフェースが誕生

AR分野 ・Meta Quest 3, Microsoft HoloLensやMagic Leap Oneといった先進的なデバイスが誕生
その他 Apple Vision Proなど今までにない端末も登場。「スペーシャルコンピューティング」と言う概念を提唱しているハードウェアも増えている

このようなハードウェアの進化はAR/VR体験の質を向上させ、よりリアルで没入感の高い体験を可能にします。それに伴い、顧客満足度が上がり、一般消費者に浸透し市場拡大へと繋がるでしょう。

理由③|5Gの登場による実用性の向上

5Gネットワークは、以下のような3つの特徴を持っています。

▼5Gの特徴

  • 高速大容量
  • 低遅延
  • 多数端末との接続

このネットワークの登場により、ARとVRの体験は格段に向上しました。更にリアルタイムで臨場感のあるユーザー体験が可能になりました。

ARやVRは大きなデータ量を使用する技術です。5Gの登場は、AR/VR技術が持っているポテンシャルを最大限に引き出してくれます。

理由④|コロナ以降の在宅傾向の加速

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行は、世界中で在宅勤務や遠隔教育の必要性を急速に高めました。それに伴い、リモート会議やオンライン授業、オンラインコミュニティーなど、ARとVR技術を活用したサービスの需要が高まりました。

具体的には、下記のような事例が挙げられます。

  • 観光地でのデジタルスタンプラリーのニーズの加速
  • 小売り業界でのバーチャル試着
  • 家具のバーチャル配置

在宅傾向の加速という生活様式の変化に伴い、AR/VR技術はわたしたちの生活にますます浸透してくるようになりました。こうした動きは、AR/VRなどの新技術の市場拡大の追い風になるでしょう。

まとめ

今回はAR/VRの市場規模、将来性と今後の展望について解説してきました。AR/VRの市場規模は、下記のようにまとめることができます。

  1. 世界市場では2030年までに16兆1,711億円(2019年比:44.8倍)
  2. 日本国内市場では2030年までに8,380億円(2019年比:46.6倍)
  3. 米国において、2024年にはAR利用者は1億人を突破

その要因は4つで、

  1. 開発者ツールの発売により、開発が手軽になる
  2. ハードウェア端末の進化による、AR/VR体験の質の向上
  3. 5Gの登場による実用性の向上による、臨場感あるユーザー体験の実現
  4. コロナ以降の在宅傾向の加速による、様々なサービスの誕生と顧客満足度の維持

これらが、今後の市場拡大に大きく寄与してくるでしょう。

将来性が期待できるAR/VR技術。ぜひ自社のプロジェクトに採用してみてはいかがでしょうか?

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