【2022年版】Hololens2実機レビュー

Hololens2が発売されたのは2019年の11月。2年半年前のデバイスではありますが、未だこれを超える性能のARデバイスは中々出て来ません。
今回は2022年の今においてあらためてレビューしてみることで、他の製品との比較や優位性などをみていくことにします。

体験してみた

見た目はこんな感じです。専用のケースに収納されていますが、見た目はかなりゴツいです。

装着感

カタログスペックでは566gと軽くはない(参考までに、Oculue Quest2が約500g)ですが、実際に装着してみると数字ほどの重さを感じないつくりです。
と言うのも背後にバッテリーがあるために重量が前後に分散されているのと、アジャスターがついており頭にしっかりとフィットさせることができるからです。多少歩く程度では全くずれることなく、快適に使用できます。

トラッキング精度

ハンドトラッキング・アイトラッキングの精度はかなり良く、昨今出ているデバイスと比べても遜色ありませんでした。
ただし、ウインドウ操作やページを開く際のスピードはややもっさりしている印象です。

見え方

レンズが透明で、外部の光の影響を強く受けます。太陽光が入ってこない状態のオフィスで試しましたが、視認するのに問題ないものの、蛍光灯の灯りだけでも少々見づらい印象です。
公式HPにあるようなクリアな見え方ではありませんでした。(暗い場所や光があたりにくい場所で見たさいはまた別の印象になるかもしれません。)
その代わり外部環境はクリアに見えるため、メモを取るなどの活動に支障はありません。

引用元:https://www.microsoft.com/ja-jp/hololens/hardware

視野角が少し狭く、横幅がもう少し欲しい印象です。イメージとしては肩幅ぐらいウインドウを大きくすると、それ以上は途切れてしまいます。

何がすごいの?

UIがかなり洗練されています。
メニューの出し方や、キーボードのレイアウトも使いやすいですし、他のデバイスでは中々得られない「ボタンを押した感」があります。おそらくハンドトラッキングの正確さやボタンの動きがそうさせているのでしょう。

例えばMetaQuest2でもハンドトラッキングで作業ができますが、ふとした拍子にあやまってメニューを出してしまったり、キーボード操作もどうしても空中でただ指を動かしている感覚になります。Magic Leap1やNreal Lightではコントローラーを使用するため、評価は難しいですが、使いやすい印象はありません。
他にも、何もしなくともQRコードを視界に入れるだけで認識するため、URLなどの長文を入力することが難しいARデバイスでは非常に重宝します。

余談ですが、ARを使用しない際はレンズを上に跳ね上げることで視界を確保できます。他製品ではあまり採用されていないこの機構は、Hololens2を装着したら一度はやってみたい動作の一つです。

また、眼鏡をつけている人もHololens2を装着して使用することが可能です。眼鏡に厳しいことの多いAR/VRデバイスの中でも、格段に眼鏡ユーザーに優しいデバイスと言えます。

Microsoftのエコシステム

Hololens2を語る上で欠かせないのが、Microsoft製品のエコシステムでしょう。Hololens2では、Microsoft Dynamics 365に連携することができます。

例えば、Dynamics 365 Remote Assistと連携し、遠隔で通話しながらどう言う作業をすれば良いか、アドバイスを受けつつ作業をすることが可能です。(動画では、通話相手が視界に作業場所をマーキングする様子を見ることができます。)

https://dynamics.microsoft.com/ja-jp/mixed-reality/remote-assist/内の動画より抜粋

 

Hololens2はその性能や価格が話題になることが多いデバイスですが、何よりもその洗練されたUIと、アプリケーションの量が要になっていると言えるでしょう。

まとめ

今回はHololens2に関してレビューを行いました。
ARデバイスごとの比較は下記に掲載しています。合わせてご覧ください。

https://webar-lab.palanar.com/column/ar-ardevice-latest-information/