8月6日ARグラスを開発・販売しているXREALより、3D空間撮影カメラを備えた最新ARコンピューティングデバイス「XREAL Beam Pro」が発売されました。
本記事では実際に使用してみたレビューから、特徴の一つである3D写真/動画の撮影のコツなどをご紹介します!
使い勝手はスマートフォンそのもの。ARグラスの接続も快適。
「XREAL Beam Pro」の見た目・使い勝手はスマートフォンそのもの。電話としての機能はありませんが、特に戸惑うことなく使用できます。
背面には最大の特徴である離れた二つのカメラがみられます。通常のスマートフォンとは違い、人の目に近い離れ方をしているため、より自然な見え方になる3D写真/動画の撮影が可能になるとのことです。
今回はXREAL Airに接続して使い心地を試してみました。
グラスを接続すると、自動で操作システム「Nebula」が起動してアイコンが表示されます。そして「XREAL Beam Pro」がそのままコントローラーとなり操作が可能に。立ち上がりまで少し時間がかかるものの、動作は安定しておりスムーズな操作が可能です。
ウインドウの大きさ変更や、使用中の様子を撮影するなどの機能も備わっており、大きな不自由は感じませんでした。
特にYouTubeなどの動画再生とは非常に相性がよく、快適に体験できました。また、本メディアの運営会社であるpalanが提供するアプリ「palanAR for Nreal」も問題なく体験できます。
一部アプリでは課題も
また、ブラウザやGoogleドキュメントといった通常のアプリを体験する際は縦画面での表示になりますが、ARグラスの表示範囲上、どうしても見切れてしまうことが多く、本格的に使用する場合は工夫が必要です。
他にもVRChatなどのVRSNSやアプリゲームを試してみましたが、起動はするものの負荷が高すぎて落ちてしまったり、UIがコントローラーで対応しきれずに操作がしにくいなど、グラスならではの課題もみられました。
撮影のコツや注意点は?実際に撮影をしていく中で感じたこと
3D写真/動画の撮影の撮影は簡単。カメラモードにするだけで、通常の撮影などと同じように選択できます。画質は良く、ある程度暗い場所でも問題なく撮影できました。
ただし、拡大/縮小はできず単焦点での使用となります。また、カメラ位置が通常のスマートフォンと異なるため、思わず指がカメラにかかってしまうことも。持ち方は少し意識する必要があるかもしれません。
撮影した動画をXREALで体験する場合は、「写真」アプリからみると立体視ができます。
近いものは綺麗に撮影(視聴)できない場合も
カメラが離れているため、近すぎるものはうまく再生ができない場合もあります。再生する端末によっては再生時に物体が二重になり、ブレたように感じてしまうことも。
体感としては3m以上離れたものを撮影すればどの端末でも快適に視聴できました。
Meta Quest 3でみる場合は3D動画として視聴
Meta Quest 3で動画を視聴する場合は、動画をQuestに取り込み、ギャラリーから再生するだけです。再生画面右下のアイコンをタップし、再生モードを「3Dサイドバイサイド」にすると立体的に、そのままだと通常の動画として再生されます。
XREAL Airに比べ立体感が強い印象ですが、撮影対象の距離が近すぎるとブレも大きく感じます。
Apple Vision Proでみるには変換が必要
撮影した動画をApple Vision Proで視聴する場合は変換が必要です。(そのままの動画を見ると3Dではなく横並びの動画として再生されます。)
公式の案内は確認できませんでしたが、QooCam EGO spatial video and photo converterを使用して変換したところ綺麗に空間ビデオとして再生ができました。
まとめ
「XREAL Beam Pro」は非常に手軽に3Dビデオ撮影や、ARグラスの体験ができるデバイスです。本体価格も32,980円(執筆時、ARグラスは別)と手が届きやすく、3D撮影ができるカメラとして持っておくだけでも色々なシーンで使用できます。
Meta Quest 3やApple Vision Proといったデバイスに比べて価格差があるため、できること/できないことがはっきりしていますが、ARを体験したい場合の選択肢の一つとして考えても良いでしょう。
本メディアの運営会社であるpalanは、誰でも気軽にARが作れるサービス「palanAR」の提供のほか、様々なXRデバイスを使用したアプリ開発も手掛けています。案件のご相談ベースでも対応可能です。下記フォームよりお気軽にご連絡ください。