日進月歩の進歩を遂げるXR業界。その進歩はハード面にも及びます。ヘッドセットやトラッキング以外の技術も研究開発が行われており、様々なデバイスが登場しています。
市場に出ることはまだないものの、ユニークなデバイスを集めてみました。
コンタクト型ARデバイス
Mojo Lens
Mojo Visionが開発するコンタクト型のARデバイスです。
国内のコンタクトメーカーであるメニコンが共同開発契約を結んでいることでも知られています。6月末に初の装着テストが実施され、製品化への道を着実に歩んでいます。
これまでに累計で約270億円の資金調達も行っており、AR業界からも注目度の高いデバイスです。
触覚やフィードバックを感じるデバイス
Emerge Home
Emerge社の開発する、超音波を使用して触覚を再現するデバイスです。触覚の再現だけでなく手を使ったインタラクションも可能にしているとのことです。
記事執筆時点では販売されておらず、デモやKickstarterによる先行受付を行っているようです。
AirRacket
台湾、カナダ、アメリカの大学チームが開発したデバイスです。
玉がラケットに当たった衝撃を、ジェット噴射により擬似的に再現することができます。
https://dl.acm.org/doi/10.1145/3491102.3502034
AirRes Mask
オーストリアのザルツブルク応用科学大学(Salzburg University of Applied Sciences)によって制作されています。
使用者の呼吸をVR空間に反映させるデバイスです。空気抵抗を擬似的に再現することも可能で、ガスが充満した火災現場の訓練などの用途などにも使用できるとのことです。
https://dl.acm.org/doi/fullHtml/10.1145/3491102.3502090
VWind
東京大学によって開発されている、ヘッドホンの中に追加するデバイスです。
温度変化と振動を起こすことによって、錯覚を起こさせ擬似的に風の錯覚をおこすことができるとされています。
https://dl.acm.org/doi/10.1145/3476122.3484848
温度変化を起こすデバイス
Pebble Feel
株式会社Shiftallから発売予定のデバイスです。人体を温めたり冷やしたりすることができるパーソナル・エアコンです。
SteamVR用のアドオンを使用することでVR空間の暑さや寒さを体感することができます。
歩行に関するデバイス
EKTO ONE
EKTO ONEはブーツ型のデバイスです。
底についているホイールが歩いた方向と逆向きに回転することで、どれだけ歩いてもその場に止まり続けるという物です。コントローラーを使うことなく、VRの空間を歩いて移動するといった体験ができるようです。
まとめ
今回挙げたデバイス以外にも、映画に出てきたようなハプティクススーツや、嗅覚を再現するデバイスなど、様々なものが登場しています。
一般市場に出回ることは少し先になりますが、将来はメタバース空間で五感をフル活用するような体験ができるかもしれません。