AR技術は、様々な方法の“認識”を行うことで成り立っています。前回の記事では、マーカーを認識対象とする“マーカー型WebAR”についてご紹介しました。
前回の“マーカー型”に続いて、今回は“マーカーレスWebAR”についてご紹介します。
まだ“マーカー型WebAR”について知らない方は、是非そちらも合わせてお読みください。どのような違いがあるのか、一緒に学んでいきましょう!
1.マーカーレス型とは?
冒頭でも説明したように、AR技術には様々な認識方法が存在します。
これらの4つの方法のうち“空間認識型”、“物体認識型”をまとめて“マーカーレス型”と呼びます。
・写真や画像といった画像認識を行う”マーカー型”
・現実世界の特徴を認識する“空間認識型”
・また3次元の立体物を認識する“物体認識型”
・GPSで取得した位置情報と連携した“GPS型”
前回紹介した“マーカー型”とどのような違いがあるのか、動画で比較してみましょう!
マーカー型
こちらの映像では、名刺に印刷されたマーカーを認識することで、コンテンツを再生しています。
最近では、既定のマーカー(黒縁の正方形のマーカー)だけでなく、写真やイラストなどの自由な画像をマーカーとして扱うことができるようになりました。
マーカー型のその他の事例は、冒頭に記載した記事よりご覧いただけます 。
マーカーレス型
こちらの映像では、空間の特徴を認識することで、現実の平面上に3Dオブジェクトを出現させています。(空間認識型)
2.マーカーレス型の種類
マーカーレス型は大きく分けて2つの認識方法が存在します
空間認識型
先ほどのマーカーレス型の紹介で用いられているものは“空間認識型”にあたります。
現実世界の特徴(奥行き、大きさ、平面など)をカメラやセンサーを通して認識することで、3Dオブジェクトを表示することができます。
マーカーのある場所に限定されるマーカー型に対して、空間の特徴を認識した場所全てに、自由にオブジェクトを出現させることが可能です。
・家具等のインテリア品の大きさチェック
・建築業など空間を扱う業種
・ゲームコンテンツ
などに適しています。
物体認識型
“物体認識型”は、あらかじめ登録された特定の物体を認識することでイベントを発生させます。
現実世界のあらゆる立体物とリンクしたWebARコンテンツを作ることができます。
・カメラでかざした商品の説明表示
・フィギュアを認識してARで演出をする
といった利用が考えられます。
3.活用事例
それでは、マーカーレス型にはどのような活用方法があるのでしょうか?
実際の事例をいくつかご紹介します。
eコマース
こちらは“ARプロモーションメーカー”と呼ばれる、 AR技術を利用したWebプロモーションを簡単に始めることができるサービスです。
デモ映像では、販売する製品(椅子)の3DモデルをAR上で配置することで、実際の配置イメージを確認しています。
アプリでは“IKEA Place”などの同じ機能を持ったARコンテンツがありますが、それらをWeb上で実現することで、商品ページから即座にARコンテンツに飛ぶなど、ユーザーの体験をより手軽にすることができます。
プロモーション
こちらは映画「Spider-Man into the spider-verse」のプロモーションとして公開されたWebARコンテンツです。
開発した8thWallは、WebARコンテンツの制作プラットフォームを提供しています。
マーカーの有無に関わらず、自由な場所でコンテンツを再生できるマーカーレスの強みを活かしています。今後様々なキャラクターがWebARに進出するかもしれませんね。
ゲーム
マーカーレス型WebARでも、ゲームコンテンツを作ることができます。
こちらはARシューティングゲームをWeb上で実現したものです。
マーカー型でもカードなどを活用したゲームコンテンツがありますが、マーカーレスであれば現実世界を舞台にした広々としたコンテンツを楽しめます。
こちらのコンテンツは下記URLから実際に体験が可能です。
https://palanar.com/ar_contents/shooting-game
4.マーカーレス型のコンテンツを制作してみよう!
最後に、マーカーレス型のコンテンツを実際に制作できるサービスをご紹介します。
こちらの“palanAR”では、 今回ご紹介したようなマーカーレス型のコンテンツを誰でも簡単に制作することができます。 (マーカー型も可能)
好きな画像や動画、3Dモデルを配置して、コンテンツ制作を体験してみてください!
個人での利用はもちろんですが、企業様向けのリッチなコンテンツを制作するプランもございます。お気軽にご相談ください!