最近、次世代機となるMagicLeap2の情報を発表したMagicLeap社。
今回はMagicLeap1を触る機会があったため、その使用感を書いていくとともに、そこから見えるMagicLeap2について考察していきます。
製品レビュー
見た目はこんな感じです。
有線でパックにつながっており、情報の処理はそちらで行う形です。
SFに出てくるような、サングラスに似たガジェットといった印象です。
装着感
コードグラスの後ろから伸びており、演算を行うパックと繋がっています。そのため、パックをもつかポケットに入れるなどして持ち運ぶ必要があります。この部分が賛否の分かれるところでしょう。グラスの軽量化や性能の向上に貢献しているものの、パック自体を持つ必要がある不便さや体を動かすとコードが当たることなど、メリット/デメリットがある仕様です。
また眼鏡のように耳にかけるのではなく、背面のクッション部分を使って頭を挟み込む形です。Hololens2の他のデバイスと比べると少々不安定なつけ心地で、適切につけないとすぐ落ちてしまいそうな印象を受けます。
トラッキング精度
外部環境のトラッキングはかなり良いでしょう。部屋の認識も非常に早く、ある地点にオブジェクトを設置した際も全くブレず、非常に安定していました。また、パック部分を分離しているために演算が強化されており、それぞれの動作も比較的ムーズです。
ただし、コントローラーの認識がすぐ外れてしまうので操作性が少し悪い印象です。
見え方
サングラス型であり、外部の光量を減少させるため3Dモデルはかなり見えやすいと感じました。太陽光の入らないオフィスで使用していましたが、はっきりとモデルや文字を見ることができました。(とは言え、外や光の強い場所では他のARグラス同様、見えにくくなってしまうと思われます。)
また、グラスをかけた状態では多少暗くなるものの、PCを触るなど基本的な作業には支障がありませんでした。
視野角は他のARグラス同様あまり広くなく、少し窮屈な印象を受けます。
MagicLeap2では何が変わる?
MagicLeap2は20201年10月に正式発表されており、すでにさまざまな場所で情報が出てきています。公式のトップページにも登場しており、発売が近いことが予想されます。
すでにデモ機を体験している人も出てきているようです。
また、現時点で判明している情報は以下の通りです。
・50%の小型化と20%の軽量化、視野角が主に縦に広がり二倍になること。
・光の遮断具合(レンズの暗さ)を調節できること。
・toB向けの製品であること(MagicLeap1はどちらかといえばdocomoから発売されているように、ttoC向けのものでした)。
さらにデモ体験を読む限りでは、基本的な構造は変わらずグラスを演算用のパックと有線で接続するようです。
MagicLeap1の問題点
MagicLeap1を触っていた際、改善が欲しい点は以下の3点でした。
1.装着の安定性
最初に装着する際、適した場所に設置できない限り安定性が悪くずり落ちそうになってしまうため、そちらに気を取られて体験ができないことが問題でした。
2.視野角
ここはどのARグラスでも共通の課題ですが、見える場所が狭いため体験が損なわれてしまいます。
3.コントローラーの操作感
コントローラーはすぐに認識が外れてしまうことや、ポインタの出方や操作の仕方などを含めた操作性が良くないと感じました。何かアプリを体験しているときはあまり感じなかったものの、メニュー操作などでは不便を感じることが多い印象です。
MagicLeap2への期待
1.装着の安定性
小型化・軽量化を行うと言うことで、装着の安定性はかなり改善すると考えられます。
デモ機の写真を見ていると、グラスの形だけでなくケーブル位置も改善されており、安定性の向上が期待できます。
2.視野角
縦に拡大したことで、頭を上下に振る必要がなくなり、体験の向上が予想できます。
視野角については一般的に、広ければ広いほど良いとされています。世代が重なるにつれてどんどん向上していくでしょう。
3.コントローラーの操作感
トラッキング形式の変更により、操作感が安定したとする記事も見られます。実際のところは実機を触ることでしかわかりませんが、改善に期待できそうです。
まとめ
次世代機であるMagicLeap2は、性能の上では一部Hololens2を上回ることが期待できそうです。
UIやエコシステムが洗練されればHololens2などと比べても遜色無くなると考えられます。場合によっては十分に購入や使用の検討対象になることが期待できます。
他のARデバイスとの比較はこちらでも行っています。合わせてご覧ください。