かねてより発売が期待されるMagic Leap2。
現地時間で6月1日から行われている、AR/VR業界最大のカンファレンスであるAWEにて、Magic Leap2の講演が開催されており、さまざまな情報が出ていました。(視聴には会員登録が必要です。)
既知の情報も多いですが、全体をまとめることで改めてどのようなデバイスになりそうかみていきましょう。
Magic Leap2の概要
Magic Leap2は1に比べ、50%小さくなり、20%軽くなりました。レンズ自体の視界は2倍に。
デザインはフラットなデザインでより洗練されたものになっています。
必要に応じてリストバンドのようなもので頭部を支えることもできるようです。
さらにコンピュータパックは以前と同じようにポケットに入れることもできますが、ストラップをつけて肩にかけることもできるようになりました。
軽量化や身につけ方のバリエーションが増えたことで、より端末を意識せずに目的に集中できるようになりそうですね。
新しい調光システムを搭載
GlobalとSegmentedという、新しい調光システムが搭載されるようです。
Globalでは均一に外部からの光をカットすることで、デジタル部分をよりみやすくするものです。
Segmentedでは全体ではなく、ハイライトしたい特定のコンテンツの部分を暗くすることで、周囲を見渡せる状態のまま調光できるシステムとのことです。
今回の発表ではこれ以上の話は出ておらず具体的なイメージは持ちにくいですが、今までのARデバイスにない、画期的なシステムであることが伺えます。
性能の進化
18のカメラ・センサーが搭載されていますが、これらのデータを全てコンピュータパックで処理しています。そのため、コンピュータ性能も大幅に向上しています。
コントローラーもトラッキング性能が進化し、背中や頭上など、Magic Leap2の視野の外にあっても位置が取れるようになるようです。
Magic Leap1ではコントローラーのトラッキングが外れることがままあるため、これは嬉しい進化ですね。
エコシステム
Magic Leap2では開発者が開発しやすいように、エコシステムの再構築を行いました。
AndroidをベースにOSを再構築したようです。これにより、APIの使用や、アプリの構築・移植が容易になったとしています。
また、Magic Leapがサポートしている技術では、秋からOpenXRやWebXRが加わる予定です。
この2つが加わることで、利用シーンはかなり広がることでしょう。
Magic Leap1では開発がしやすい訳ではなかったため、Magic Leap2において改善が期待できます。
セキュリティ
発表ではプライバシーやセキュリティについても言及していました。
センサーの塊であるMagic Leap2では、情報漏洩などにも気を配る必要があります。OSをAndroidベースに変更したことで、サードパーティ製のMDM(Mobile Device Management)を使用することが可能になりました。
また、Magic Leap2によるマッピング情報などは、Magic Leap社を経由しない形で使用可能です。いわゆるARクラウドのように、プライバシーを確保しつつも他のデバイスと共有もできるように開発をしているとのことです。
まとめ
今回はハード面だけでなく様々な詳細が出てきました。
Magic Leap1に比べて性能だけではなく利用のしやすさなどの点で大幅にアップデートされているのが伺えます。
この流れで行くと、発売時期はもう間も無く発表されるのではないでしょうか。
Magic Leap1のレビューはこちらの記事で行っています。合わせてご覧ください。
本記事で使用している画像は全て下記の動画より引用しています。
https://awe.live/session/146134