「Meta Spark」が2025年1月に終了、影響・対応策は?

米Metaは8月27日(現地時間)、InstagramなどでARエフェクトが作成可能なプラットフォーム「Meta Spark」の提供を、来年2025年1月14日(現地時間)に終了すると発表しました。

公式リリースでは、終了の背景を「消費者とビジネスカスタマーの将来のニーズに最もよく応えられると思われる製品を優先するという、当社のより大規模な取り組みの一環」としています。

This decision is part of our larger efforts to prioritize the products we believe will best serve the future needs of our consumers and business customers alike. We are committed to making this transition as smooth as possible. 

公式リリース:https://spark.meta.com/blog/meta-spark-announcement/

「Meta Spark」とは?

「Meta Spark」はMetaが提供する、Instagramのストーリーズなどで利用可能なARエフェクトを手軽に作成・公開できるプラットフォームです。

2019年に「Spark AR(studio)」として一般へも提供が開始され、誰でも簡単にオリジナルのARエフェクトを作成することが可能になりました。

Meta Spark:https://spark.meta.com/

作成ソフト「Meta Spark Studio」をダウンロードすることでエフェクトを制作が可能になります。

ダウンロードページ:https://spark.meta.com/learn/downloads/#spark-ar-studio

コードを使用してカスタムでの作成はもちろん、テンプレートを使用して作成することもできます。

ターゲットトラッキング、深度マッピング、オクルージョン、音声や触覚の組み込みなどを駆使し、インタラクティブなARエフェクトを簡単に制作できます。

「Meta Spark」終了の影響は?

「Meta Spark」終了によって、影響を受ける範囲は以下のようになります。

参考:提供終了に関する公式FAQ https://spark.meta.com/learn/FAQ/Meta-spark-update/

エフェクトの作成、公開、閲覧の終了

公式リリースによると、2025年1月14日(現地時間)以降、Metaが所有する以外の「Meta Spark」やサードパーティで作成されたARエフェクトはFacebook、Instagram、Messenger などの Meta 製品から削除され、一切利用できなくなるとのことです。

Meta Spark Studio、Meta Spark Hub にログインして AR エフェクトを公開および管理することもできなくなります。

1月14日以降全くアクセスができなくなってしまうため、提供が終了される前にダウンロードしバックアップすることが推奨されています。

ただし、InstagramなどでARエフェクトを使用して過去に投稿されたストーリーなどのコンテンツは影響を受けません

インサイトの閲覧終了

管理画面から利用数などのインサイトも閲覧ができましたが、そのデータにもアクセスできなくなってしまいます。

多数のエフェクトを作成してきたクリエイター・企業はデータのバックアップ作業も必要になります。

コミュニティの終了

Meta Sparkのクリエイターは10万人以上のARクリエイターが参加するコミュニティに参加でき、世界各国のクリエイターの作品を参考にすることができましたが、そちらもアーカイブされることとなりました。

代替ツール

Metaは提供終了に関する公式FAQにおいて、今後代替のツールの提供の予定はないとしています。

「Meta Spark」はBtoCや若年層向けプロモーションに有効なInstagramで提供されていたこともあり、これまで「Meta Spark」でARエフェクトを作成しプロモーションに活用してきた企業にとっては大きな影響となるでしょう。

「Meta Spark」終了の対応策は?

「Meta Spark」でARエフェクトが作成できなくなった場合、どのように対応すればよいのでしょうか。

ARエフェクトを作成しプロモーションに利用するには、以下の5つの方法があります。

  1. 他のプラットフォームで作成する
  2. アプリAR作成ツールで作成する
  3. オリジナルアプリを作成する
  4. WebAR作成ツールで作成する
  5. WebARをオリジナルで作成する

①他のプラットフォームで作成する

1つ目はTikTok、Snapchat、SNOWなど他のプラットフォームで作成する方法です。

例えばTikTokにも「Meta Spark studio」のような「Effect House」というARエフェクトを作成・公開ができるツールがあります。

ただしこれらのプラットフォームもプラットフォームの方針に依存するため、Meta Sparkのように突然終了する可能性があります。

メリット:

  • 特別な知識なしに手軽に作成できる
  • 無料で始められる

デメリット:

  • プラットフォームの方針によっては突然終了するリスクがある

 

②アプリAR作成ツールで作成する

2つ目はアプリで利用できるARを作成できるツールで作成する方法です。

プランによっては無料で始められるものもありますが、0から開発できるツールに比べると作成できるARの数やエフェクトなどに制限がある場合があります。

また、ユーザーがARフィルターを使用するためにはアプリのインストールが必要になり、Instagramなどユーザーが多いアプリに比べるとARの利用にハードルが生じてしまいます。

調査結果:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000182.000028239.html

メリット:

  • 特別な知識なしに手軽に作成できる
  • 無料で始められるものもある

デメリット:

  • プランやアプリの仕様によって制限がある
  • アプリをインストールすることがAR利用のハードルになる

③オリジナルアプリを作成する

3つ目はアプリで利用できるARを独自に作成する方法です。

他社のプラットフォームに依存しないため、突然サービスが終了するリスクはなくなります。

また、プランやツールの仕様によって制限されることがないため、エフェクトを50種類以上切り替える、フィルター以外のコンテンツと組み合わせるなど、自由な表現が可能になります。

しかし自社で作成する場合はアプリ開発の知識が必要になり、開発会社に依頼するとコストが外部に発生します。

また、②同様、アプリをインストールすることがAR利用のハードルとなります。

メリット:

  • 他社プラットフォームに依存しない
  • 表現に制限がない

 

デメリット:

  • アプリ開発の知識が必要になる
  • 開発会社に依頼する場合、コストが発生する
  • アプリをインストールすることがAR利用のハードルになる

④WebAR作成ツールで作成する

4つ目はアプリで利用できるARをノーコードで誰でも作成できるツールで作成する方法です。

プランによっては無料で始められるものもありますが、②同様、0から開発できるツールに比べると作成できるARの数やエフェクトなどに制限がある場合があります。

WebARはブラウザで起動できるため、アプリで提供するよりも利用のハードルが低くなります。

インストール不要のため、多くのユーザーに利用してもらいやすくなります。

メリット:

  • 特別な知識なしに手軽に作成できる
  • 無料で始められるものもある
  • インストールが不要のため、利用のハードルが低い

 

デメリット:

  • プランやアプリの仕様によって制限がある
  • 画質がアプリに比べると劣る

⑤WebARをオリジナルで作成する

5つ目はWebARをツールを使用せずオリジナルで作成する方法です。

インストール不要な点や制限がない点はメリットですが、開発の知識が必要になり、開発会社に依頼するとコストが外部に発生します。

メリット:

  • 他社プラットフォームに依存しない
  • ツールの仕様で制限されることがない

 

デメリット:

  • WebAR開発の知識が必要になる
  • 開発会社に依頼する場合、コストが発生する
  • 画質がアプリに比べると劣る

おわりに

「Meta Spark」終了の影響や対応策についてまとめました。

利用者の多いInstagramで利用ができなくなったこということで、影響を受けるクリエイター、企業もかなり多いと思われます。

本記事が対応策を見つけるヒントになりましたら幸いです。

ウェビナー開催のお知らせ

2024/10/31(木)に無料ウェビナー「Meta Sparkが突然の終了!ARフィルターの今後について徹底解説」をアララ株式会社 ✕ 株式会社YONDE ✕ palanの3社共同で開催します!

Meta Sparkについての振り返りや今後について、座談会形式で解説いたします。
プロモーション等でARフィルターを活用されていた方、
まだ活用したことはないもののご興味のある方はぜひご参加ください!

詳細はこちら:https://palan.co.jp/news/241031_metaspark

palanについて

ノーコードAR作成ツール「palanAR」

本メディアを運営する株式会社palanでは、palanAR(パラナル)というノーコードAR作成ツールを開発しています。

palanARでは知識や技術がなくとも、誰でも簡単にWebARを作成することができます。

palanARでは、顔認識を使って、顔に合わせてエフェクトを表示させるARを作成することも可能です。

体験QRコード:
こちらのQRコードをスマートフォンで読み込むと、動画の顔認識ARを実際に体験することができます。

そのほかpalanARで作成できる、顔認識のARフィルターサンプルはこちらです。https://palanar.com/examples?q%5Bexample_child_category_tags_id_eq%5D=142

palanARは無料で簡単に登録ができ、登録してすぐにWebAR作成を開始できます。

palanARサイト:https://palanar.com

palanAR studio

また、palanでは受託でのWebAR企画・制作も行っております。

例:ARメイクフィルター https://studio.palanar.com/facemakeup

Instagramで作成していたARフィルターをWebARで作成したいなどございましたら、ぜひお気軽にご相談ください。

お問い合わせ:https://studio.palanar.com/contact

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